2007年12月25日火曜日

動画のこれから

 硬めの話をひとつ。 

 アメリカの調査会社Harris Interactiveのレポートによると、アメリカの大人(18歳以上)がYouTubeなどで見たい動画のトップは、テレビドラマ(TV episodes)や映画など、企業がつくった既製の作品らしい。
 一方で、アマチュアやユーザーのつくった動画(User-Generated Videos)への興味は8%。

 この結果は興味深い。

 同じ著作物でもソフトウェアの世界は少し様子が異なる。個人が開発したソフトウェアが、企業開発の既製のソフトウェアの人気を凌駕する、ということがよくある。Linuxはその代表例だ。
 もし、インターネットからのソフトウェアダウンロード数を調査したとして、個人(複数名の有志)が開発したソフトウェアが上位に入っても、それは不思議ではない。
 
 違いはどこにあるのか。
 
 そのひとつは、著作権の問題だ。Linuxなどは、オープンソースソフトウェアとして、ある一定条件を満たせば自由に利用したり改変出来る。改変されたソフトウェアがインターネット上で公開され、更に改変される、というスパイラルが続く。

 動画の世界は同じではない。多くの動画は、著作権に守られ改変が許されない。従って、
動画を見る側は常に見る側にいて、改変する側に回れる機会が著しく少ない。

 しかし、著作権を無視して違法に改変された動画がインターネット上に公開されると、オリジナル以上の人気になることがある。

 違法を取り締まることは当然だが、逆に改変に寛容な動画がもっとあっても良いのではないか。改変された動画の人気で、オリジナルも人気が出るということもあり得る。
 
 一定条件下での利用や改変を許容するオープンソースと類似の考え方を、動画や音楽、文章など様々な著作物に適用しているのがクリエイティブコモンズ。このようなライセンス体系が、もっと理解され広まれば、動画の世界も大きく変わるだろう。


 大人気のニコニコ動画は、そのような方向が間違いでないことを示す好事例だ。動画の視聴にインタラクティブな仕掛けがあるだけでも、動画の楽しみ方が大きく変わる。
 
 なお、このブログは、"Creative Commons表示2.1日本"で公開している。